「させていただきます」はいつ使う?「いたします」との違い

← 秘書検定と職場の言葉の記事一覧

なにから?秘書検定3級(近日公開)秘書検定3級を○×の一問一答から始める問題集のアプリです。全部無料(広告あり)。Google Play で公開の準備をしています。

「確認させていただきます」「連絡させていただきます」が続くと、文章が長くなりがちです。自分の行動を丁重に伝えるなら、「確認いたします」「連絡いたします」で足りる場合があります。まず、相手の許可を受けて行う話なのかを考えましょう。

基本は、許可を受けて恩恵がある場合です

文化庁「敬語の指針」は、「させていただく」の基本的な用法として、相手側などの許可を受け、自分側が恩恵を受ける事実や気持ちがある場合を挙げています。

例えば、相手が管理する資料の閲覧を認めてもらった場面なら、許可と、その機会を得る意味が考えられます。ただし、その言い方を使っただけで、実際の許可が得られたことにはなりません。

許可や恩恵をどの程度感じるかによって、自然さの受け止め方が変わる場合も指針で説明されています。「二つの条件を機械的に数えれば、全ての文が判定できる」ということではありません。

行動を伝えるだけなら「いたします」も使えます

伝えたい内容簡潔に伝える例
作業を進める内容を確認いたします。
後で連絡する確認後にご連絡いたします。
会議資料を渡す開始前に資料を配布いたします。

これらの独自例文は、通常の業務予定を伝える場合を想定しています。何かを認めてもらった事情が重要なら、その文脈に合う表現を選びます。

「させていただきます」を全て削ることが目的ではありません。長い形に頼らなくても、相手への配慮が伝わるかを見直します。必要なら、お礼や事情の説明を別の文で添えましょう。

許可を求める文と、通知する文は分けます

「日程を変更させていただきます」と書いても、相手が変更に同意したとは限りません。まだ相談が必要なら、「日程を変更してもよろしいでしょうか」のように、相手が判断できる問いにします。

変更が決まったことを通知する場合は、その決定権限と経緯を確認します。丁寧な語尾で包めば一方的な決定も問題なくなる、と考えないようにしてください。

例えば、会議室の都合で開始時刻の変更を相談するなら、変更理由、候補時刻、相手への確認を分けて伝えます。言い方を選ぶ前に、何が確定し、何が相談中なのかを整理することが大切です。

同じ語尾が続くときは、文の目的へ戻ります

メールを見直すときは、「させていただきます」の箇所を一度探します。その後、それぞれが何のための文かを確認します。報告、依頼、お礼、許可のお願いでは、適した形が違います。

報告なら、何を行ったかを具体的に書きます。依頼なら、相手に何をしてほしいかを示します。お礼なら、何に感謝しているかを伝えます。全部を同じ語尾で処理しないだけでも、文章の役割が見えやすくなります。

必要以上に重ねた敬語を減らしたら、冷たくなっていないかではなく、説明が不足していないかを見ます。短い文でも、事情が分かれば丁寧な依頼になります。

会議の案内を見直す場合も、「開催させていただきます」を置き換える前に、誰に何を伝える文かを確認します。開催の通知なら日時と場所、参加の依頼なら返答の方法が必要です。敬語を整えても、必要な情報が欠けたままでは案内として使いにくくなります。

また、「させていただければと思います」と意向をぼかすことで、相談なのか決定なのか分かりにくくなる場合があります。相談なら相手が判断できる問いにし、決定事項なら決まった内容を述べます。

丁重さを残すには、語尾を足す以外の方法もあります。急な依頼であれば事情を簡潔に説明し、協力を受けたならお礼を述べます。何に配慮しているかが具体的に分かる文のほうが、長い定型句だけを続けるより意図を伝えやすくなります。

迷ったら、相手の判断を残しているか確かめます

確認するのは、許可の有無、恩恵の文脈、相手にお願いしていることの三点です。「させていただく」を使わないと失礼だと決めず、簡潔な表現も選択肢にします。

職場の定型文がある場合は、その目的を確認して使います。形式をそろえる必要と、読み手が内容を理解できることを両立させましょう。

確認日:2026年10月22日。文化庁「敬語の指針」の説明を参照しました。本記事は秘書検定を実施する実務技能検定協会の公式記事ではありません。例文は独自作成で、試験の採点基準を示すものではありません。

あわせて読みたい

参考情報

このページについて

秘書検定(秘書技能検定)は公益財団法人 実務技能検定協会の検定です。このページは協会の公式記事ではありません。試験の制度・日程は、受験する回の協会の案内で確認してください。

敬語や表記には、場面や組織によって考え方に幅があるものがあります。記事中の例文は Souba Apps が作ったもので、過去の試験問題ではありません。

内容には万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。誤りを見つけられた場合は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ修正します。

秘書検定と職場の言葉の記事一覧